小児循環器科とは？

小児の心臓疾患を専門に扱う診療科目です

心臓外来は予約制で、毎週火曜日17:30～19:00と、第2（または第3）土曜日13:30～17:00に行っています。受診される方は、事前にご予約をお取りいただくようお願いいたします。

心臓外来は命に関わる大切な診療科目です

当院の心臓外来には、学校・幼稚園の健診や乳児健診で心雑音や心電図の異常が見つかったお子様が、紹介を受けて多数お越しになられています。産科からの新生児の紹介もよくあります。また、胸痛をきたして来院される方もしばしばみられます。

小児の心臓病には、当初は無症状や軽微な症状であっても、急速に症状が進行する疾患（急性心筋炎、腱索断裂に伴う僧帽弁閉鎖不全など）や、突然死をきたす危険のある疾患（肥大型心筋症、肺高血圧、大動脈弁疾患、QT延長症候群など）があります。また、新生児期には元気で哺乳良好でも乳児期に症状が悪化する疾患（肺高血圧を伴う先天性心疾患、BWG症候群など）もあります。このような心臓病の小児を救うには、早期に的確な診断をすることが最も重要です。

当院では、この心臓外来にも力を入れて、地域のお子様たちの大切な命を守るのに貢献させていただいています。

心臓外来の検査について

各種検査が受けられます

当院の心臓外来では、心エコー検査、ホルター心電図、運動負荷心電図、胸部レントゲン検査などの各種検査を受けていただくことができます。経験豊富なベテランの専門医による、精密な検査・診断を行いますので、安心してお任せください。

心エコー検査

心エコー検査とは？

心エコー検査とは、超音波を心臓に当てて、反射するエコーを受診することで、心臓の状態を画像に映し出して診断する検査です。放射線の被ばくがなく、痛みもありませんので、小さなお子様でも安心して受けさせてあげることができます。

心エコー検査でわかること

心エコー検査では、心臓の形態を確認する「形態的診断」と、心臓の機能を確認する「機能的診断」が行われます。心臓の形、機能、血流、弁の機能、大血管の形・位置などを調べることで、先天性心疾患などの病気の早期発見に役立てます。心臓は常に拍動していますが、心エコー検査では、その動きをリアルタイムで観察できるため、心臓疾患の診断には欠かせない検査といえます。

心エコー検査の方法

心エコー検査は、胸部を露出した状態でベッドの上に仰向けに寝てもらい、観察する部位にゼリー剤を塗布した後、「プローブ」という超音波発信機を当てて行います。ブローブと画像モニターは繋がっており、検査で得られた画像をリアルタイムに医師が観察して、適切に診断します。
安静を保てないお子様（生後５~６ヵ月から2歳頃まで）には座薬かシロップの鎮静剤で眠っていただいてから検査を行うことがあります。

ホルター心電図

ホルター心電図とは？

心電図を長時間モニターすることで、不整脈や狭心症などの病気を評価します。通常の検査では確認しづらい心電図の変化を、長時間記録することで、より確実な診断が可能となります。

ホルター心電図でわかること

ホルター心電図は、特に不整脈の診断には欠かせない検査です。学校・幼稚園の健診や乳児健診で不整脈や心電図の異常が見つかったお子様などは、是非一度、当院へご相談ください。

ホルター心電図の方法

胸部に電極を貼り付けて、携帯型の心電図記録器を腰に取り付けて、心電図を長時間（8時間以上）記録します。この間の心電図をコンピューターを用いて解析します。

運動負荷心電図（ダブルマスター）

運動負荷心電図とは？

運動負荷心電図とは、運動により心臓へ負荷をかけることで、安静時にはみられない不整脈や、心電図異常などを確認する検査方法です。当院では、検査用の2段階の階段を3分間昇降していただく「ダブルマスター」を行っています。

運動負荷心電図でわかること

患者様の年齢・性別・体重によって定められた回数、リズムに合わせて階段昇降することで、安静時の心電図では診断が難しい不整脈や、虚血性心疾患などを発見することが可能となります。

運動負荷心電図の方法

まずは安静時の心電図を記録し、その後、患者様の年齢・性別・体重によって定められた回数、リズムに合わせて3分間、階段昇降していただきます。負荷後、数分間心電図を記録し、安静時の心電図と比較することで不整脈や、虚血性心疾患などのスクリーニングを行います。

胸部レントゲン検査

心血管陰影の形態、心拡大の程度、肺血流の増減や左右差、肺うっ血の程度等を評価します。また、胸痛の原因となる肺炎、胸膜炎、気胸、その他胸部の異常の有無も評価します。